雪裏梅華(せつりのばいか)

雪裏とは雪の中といった意味。梅華は、梅の花。

『正法眼蔵』に、「梅花」という巻があります。

道元禅師の師・如浄禅師のことば「瞿曇(くどん)眼晴(がんぜい)打失(たしつ)する時 雪裡(せつり)の梅花(ただ)一枝 而今(いま)到處に荊棘(けいきょく)を成す (かえ)って笑ふ春風(しゅんぷう)繚亂(りょうらん)として吹くことを」

お釈迦さまがお悟りを得たとき、それは、雪の中に一輪の梅の花が咲いたようなものである。いまはどこも茨(いばら)だらけだが、春風が吹けば梅の花がいっせいに咲き乱れるだろう。

この梅花は「悟り」の象徴であり、仏の世界そのものをさしています。
今はただ一輪の梅の花かもしれませんが、それは、いつか満開に咲き乱れる梅の花につながっていきます。

今月の禅語(令和7年2月)

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